アルミ電線接続端子

近年、家電業界や自動車業界では銅価格上昇や製品重量の軽量化の目的で銅電線のアルミ化促進の動きがありますが、アルミ電線の接続には4つの大きな課題があり、その課題解決が実用化阻害の大きな要因となっています。
アルミ電線の接続端子技術

4つの課題を解決するアルミ電線の接続端子技術

課題1 電解腐食

異種金属による電位差で電解腐食が発生し電気接触抵抗の経年変化大となる

解決技術

アルミ線を完全な塑性領域に至るひずみ率まで圧着し、独自の圧着形状により、空気を遮断して電解腐食を防止することが出来ます。

課題2 酸化皮膜

表面酸化皮膜の生成速度が速く電気接触抵抗に影響を与える

解決技術

端子圧着部にセレーションを設けて酸化皮膜を破壊します。狭い空間にアルミ線を閉じ込める部分を多数形成することにより実現が可能となります。

課題3 強度低下

圧着接続後の端子・アルミ線間の引張張力強度の低下が起きる

解決技術

圧着率が大きいほど電気接触抵抗は安定しますが、反面、断面積が小さくなるため、引張強度は低下します。端子内部にセレーションを設けることで、変形量を必要且つ最小量に抑え、引張強度の低下を防止することが出来ます。

課題4 応力緩和

圧着接続後に常温でアルミ線内部に応力緩和が発生し、電気接触抵抗が増加する。

解決技術

端子圧着部にセレーションを設けることにより、応力の高くなった部位と緩慢な部位とを遮断し、閉じ込められた領域に応力を集中させるため、応力緩和を防止することが出来ます。

特許技術アルミ電線の接続端子技術と構造

CrownMeshセレーション特許出願中

穴先端の鋭利なエッジにより塗膜や酸化皮膜を突き破り穴に押し込められた部分は応力が集中し境界面との反発力を維持する。
押し込められた部位は他の緩慢な部位とは遮断される。

Convexセレーション特許取得済

応力の高くなった部位を他の緩慢な部位と遮断し、閉じられた領域に応力を集中することで接触界面への反発力を維持する。